HIKARIBIJYUTUKAN


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■「ヒカリ美術館」は「火」と「光」をテーマにした美術館です。土を焼いたクレイワークや光を意識した作品を展示しています。当地は夕日の美しい景勝地でもあり、観光を兼ねてご来観下さい。




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〒629-3245

京都府京丹後市網野町浜詰677-19

TEL/FAX : 0772-74-1009

メール:

開館 AM9:00-PM6:00

休館日 毎週火・水曜日

最寄り駅: KTR木津温泉駅から徒歩20分

P有:3台


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■ 「月と太陽と大地」そして日常

 人はどこで生まれ、どこヘ行くのかわからない。今はこの大地から出て行くことは容易ではない があと数十年するとこの惑星から出て行くのだろう。しかし、現在はまだこの大地で生きて行か ねばならない。

 思い起こせば昔はメリハリのある季節があったような気がする。年の始まりは正月という新年を 祝う休息日があった。2023年はどうだっただろう。年々新年という日本人の新しく「正す」 意味合いはなくなりながら現代のスピードについていかなくてはならないようである。もはや昔 の静寂に包まれた正月の三が日はない。そのことは私たちが必要としていない社会になったのだ ろうか。

 多くの企業が新年の始まりは消費の一大セレモニーとなり、経済は貪欲に消費にひた走り、物が 日常に入り込み、消費を押し付けてくる。「便利」ではあるが、一度消費すれば商品の一部はゴミ として廃棄され、焼却炉で燃やされ、二酸化炭素を排出する。このことに罪悪感を持つ人は少ない のだろう。世界中が利便性を追い求め、自然環境は大きく悪化していった。

 丹後においても、温暖化により四季がなくなり、夏の猛暑はひとごとではない。1985年の8 月の平均気温は28.4度であった。今考えるといかに過ごしやすい夏であったのではないか。 災害も日常的に繰り返され、日本の風光明媚といった「どちらとも言えない」曖昧な自然文化が 徐々に消えている。山陰海岸の松並木も赤茶けた松葉になり、小さな小川はゲリラ豪雨で流され、 コンクリートの擁壁になり、小さな自然環境が覆えされていく。街灯は星空より明るくなり、天 を見る機会も減り、月さえも街灯の明るさに負ける。

 日本の文化はこうして壊れていくのであろう。しかしながら時間というものは太陽の周りを公転 し、1年の周期を作り出した。この宇宙のシステムは人間には変えることはできない。しかしな がらこのような宇宙のシステムは、古代の人たちは日常の中から理解し、生活文化を創り出して いった。2023年の12月22日は冬至である。一年のうちで昼の時間が最も短い。この時期は 香りの良い柚子ができ、料理で食べたり、風呂に入れて柚子風呂にする。贅沢な日本人の生活文化 でもある。そのシステムの根源は宇宙の原理原則でもある。それを日常に生かして行けば人間の あゆみは変わるだろう。